10月相場は後半から調整色
日経新聞掲載 2021.11.02
●10月の平均相場は▲0.4%、年初比ではプラスを維持
●一部の高額コースの条件変更が相場に影響
●値上がりコースの一服や法人の買替による処分出始める
●150万円未満の低額コースは個人の予算上乗せした
クラスアップ需要から相場伸び悩む
●未だ買い需要は旺盛で買い注文は売りの1.4倍
10月の会員権相場は後半に入り調整色が現れました。強含みで推移していた関東圏の平均相場は4~5週にかけて値下がりし、月間では▲0.4%となりました。4月以来のマイナスですが、年初に比べて依然としてプラスの状態(+7.1%)を維持しています。
売りの多い銘柄と買いの多い銘柄が交錯するなかで、これまで値上がりを続けてきた銘柄が一服するとともに、法人の買替による処分が出始めたことが影響しました。法人は新任役員用のコース購入が一巡し、退任した役員用のコースの処分が目立ちました。また、高額では一部のコースの条件変更や、150万円未満のお手頃コースでは個人の予算を上積みしたホームコースのクラスアップ需要が相場を圧迫しました。
今後は、年末に向けて処分が増えてくる可能性もありますが買い需要も未だ多く、相場の調整は軽微に済むと予想されます。ちなみに、10月の買い注文の規模は売り注文の1.4倍にのぼっています。