昨年度の法的整理は大幅に減少
WEB掲載 2020.04.14
昨年はゴルフ場の法的整理の申請が大幅に減少しました。一昨年は44%の増加でしたが、昨年は一転、▲54%と半減しました。関東では、PGMの支援を受ける富士御殿場とユニマットプレシャスの支援を受ける21センチュリーC富岡の2件の申請でした。
法的整理の申請理由は、入場者の減少に伴う売り上げの減少と預託金償還問題、そして地震及び台風による自然災害で、すべて民事再生法による再建(自主再建1件、スポンサー支援型5件)を目指しています。
昨年の6件の申請を加えて、バブル崩壊後の法的整理の累計は申請が795件、既設977コースに及び、負債総額も16兆9536億円に達しました。
法的整理申請は近年、減少傾向にありますが、集客の二極化が進む中で多額の預託金を抱えるゴルフ場は多少なくないのが実情です。経営環境次第では今後、法的整理が再び増加する可能性が拭えません。今年は新型コロナウィルスの感染拡大の影響でゴルフ場もレストランの営業停止やコンペの自粛が広がり、一部では臨時休業を余儀なくされるなど予断を許さない状況下にあります。
このためゴルフ場の経営破綻や再編が表面化する懸念がありますが、会員の利益や権利の保全を最優先にした対応が望まれます。