今年に入り買い注文が高水準 但し、新型肺炎の拡大が不安要素
日経新聞掲載 2020.03.10
〇今年に入り購入相談が活発化
〇処分一服し買い先行の状態が目立つ
〇しかし平均相場は横ばい圏(▲0.1%)に止まる
〇個人主導の市場で勢い欠く法人の動き
購入予算小型化し高額の弱さが相場に響く
〇法人需要期入りも新型肺炎の行方が鍵
今年に入り会員権の購入相談が活発で、当社が受けた買い注文の件数も高水準で推移しています。とくに1月下旬は旬間ベースで昨年10月の消費税増税後の最高を記録しました。一方で年会費の負担を避ける処分も一服し、今年は買い注文が売り注文を上回る「買い先行」の状態が目立っています。
しかしながら足元の会員権平均相場は横ばい圏(▲0.1%)に止まっています。個人主導の展開で購入希望額が小型化し、相場を押し上げるけん引力に欠けるためです。個人のワンランク上のコースを求める傾向が強く名変料を含めて70万円~150万円や150万円~300万円の価格帯は強含んでいますが、勢いを欠く法人の動きを映して高額価格帯が弱いことも相場に影響しています。
今後需要期を迎える法人の動向次第で相場が反転に向かう可能性もありますが、世界中に感染が拡大し混乱を招いている新型肺炎の行方が大きな鍵を握っているといっていいのではないでしょうか。