高すぎる入会諸費用(名変料・入会保証金)
日経新聞掲載 2019.12.24
〇入会諸費用平均は76万円(会員権価格の84%)
〇低額で平均50万円程度、中堅で平均200~300万円程度
高額で平均500万円超え 1000万円以上も5コース
〇会員権価格を超えるものが7割強の385コース
〇入会諸費用の引き下げで会員権相場が改善される
〇入会条件の緩和と合わせて市場活性化を
関東圏における会員権の価格帯ごとの入会諸費用の価格の幅と中心レンジを記しました。(表参照)入会諸費用の平均金額は低額で50万円程度、中堅で200~300万円程度、高額で500万円を超える高い水準です。
全コースの入会諸費用の平均金額は76万円で、会員権平均価格(91万円)の84%に相当します。会員権の価格帯別にみると高額では会員権価格の3割程度、中堅ではほぼ同等の水準になっており、1000万円以上の設定が5コースもあります。また入会諸費用が会員権価格を超えるコースが全体の7割強にあたる385コースを数えますが、これは会員権相場が高かったバブル期に入会諸費用も引き上げたものがそのままとなっている残滓です。近年では期間限定のキャンペーンを含めて名変料を減額した結果、入会希望者が増加し会員権相場が改善されたコースも多くみられます。
入会諸費用はゴルフ場の経営にとって欠かせない収入源でしょうが、その軽減は入会条件の緩和と合わせて入会の促進、ひいては会員権相場の底上げや安定による資産性の確保をもたらします。会員権市場や会員の活性化に向けた大きな課題といえましょう。