高額コースの買い続く
日経新聞掲載 2018.11.20
○ 10月の買い注文は前月比トータルで30%にのぼる大幅な増加
○ 際立つ1000万円以上(5倍)、300万円以上(3.25倍)の伸び
○ 法人・エグゼクティブ層の名門や準名門の積極的な買いが牽引
○ 一方、年会費徴収期に入り、低額コースでは売り物件膨らむ
○ 買い手がつかず、返還も出来ないコースの権利放棄目立つ
○ ボーナスシーズンを控え、底値拾う動きも
会員権市場では10月も引き続き買い注文が先行する状態で推移しました。全体では9月に比べて30%の増加となりましたが、東京よみうり、桜ヶ丘、八王子、磯子、厚木国際をはじめとする人気銘柄の引き合いが活発で、高額及び中堅価格帯の増加率の高さが際立ちました。名変料等を含む価格帯でみると、とくに1000万円以上が5倍、300万円以上が3倍余の増加と好調でした。法人の高額名門や割安な名門コースの買いや、個人のエグゼクティブ層の名門を含む優良コースの買いが活発なためです。
また、一般的な個人需要が中心の価格帯では150万円以上がクラスアップを目指した乗り換え需要を吸収して46%の伸びとなり、ボーナスシーズンを控えて150万円未満のお手頃価格帯も安定した買いがみられました。
反面、年会費の請求時期を迎えたことからお手頃価格帯では年会費の負担を避ける売りが目立ちました。さらに、市場で売れない状態にある銘柄では権利放棄をするケースも増えています。
このためお手頃価格帯は値下がりを強いられましたが、10月の平均相場は高額価格帯の値上がりが寄与して横這いを保ちました。例年の秋安とは異なる推移をたどっています。