2024/12/24:WEB掲載
24年も活発な市場が展開
WEB掲載 2024.12.24
● 平均相場は年間8.4%、5年連続の上昇
● 年会費値上げは昨年比3倍の80コースに拡大
● 一時、売り殺到も年間では買い先行維持
●300万~500万円未満が17.3%と健闘
● 個人のクラスアップ需要・法人の名門回帰続く

ゴルフ会員権相場の値上がりが続いています。コロナ禍を契機とした第3次ゴルフブームが5年目を迎えた24年も関東圏平均相場は8.4%の上昇(12月3週現在)となり、20年以降5年間の年間値上がり率の累計は29.5%に達しました。
24年相場の特徴は中堅・高額価格帯が平均相場の伸びを牽引したことです。総額300~500万円未満が+17.4%と突出し、500~1000万円未満(+8.6%)、1000万円以上(+8.4%)も平均を上回りました。この3つの価格帯は大幅に買いが先行、売り注文に対する買い注文の倍率が1.4~1.5倍(平均1.14倍)にのぼっています。
ゴルフブーム下で会員志向が定着する中にあって、法人の名門志向や予算を抑えた優良コース需要に加えて、個人層のより上質なコースへのクラスアップ需要が寄与しました。 また、24年は立地の近場志向の高まりから地区別では東京が+30.3%の突出高となったのも大きな特徴です。
反面、150万円未満では値上がりを維持したものの低い伸びとなりました。個人の上位コースへの乗り換えや年会費の負担を避ける処分の増加などが要因です。
桜ゴルフ総研の調べでは、24年に年会費の値上げを確認できたコースは80コースに上ります。お手ごろ価格帯を中心に年会費の負担増を避ける売りが殺到する局面がありましたが、1年を通じては買い先行の活発な市場が展開されました。