コロナ禍で高まる会員志向
WEB掲載 2021.11.30
●感染拡大の20年以降も高水準な伸び
●注文数の前年比は20年も21年もプラス27%
●買い倍率も20年以降水準かさ上げ
●コロナ禍で高まるゴルフ人気、会員志向高まる
●正会員権の値上がりが平日会員権に波及
会員権の購入が増加傾向をたどっています。近年の買い注文数をみると、微減となった19年を除いて前年を上回る状態が続いています。
とくに注目されるのは、新型コロナウイルスの感染が拡大した20年以降も大きな伸びをみせていることです。前年比では20年が27%増となったのに次いで、21年も11月中旬までの集計ながら27%増と続伸しています。会員権相場の形成に影響を及ぼす売り注文に対する買い注文の倍率も20年以降水準を切り上げ、21年は1.5倍にまで上昇し会員権相場の値上がりにつながっています。しかも、正会員権の値上がりで平日会員権の購入に波及しているのも特徴です。
20年以降、会員権の購入がかさ上げされているのは、コロナ禍で三密が避けられるスポーツとしてゴルフ人気が高まっているためです。ちなみに、ゴルフ情報誌を発行する一季出版の集計によると今年1~10月のゴルフ場入場者数は前年同期に比べて11%の増加(全国41都道府県の判明分)となっています。
こうしたゴルフ人気の高まりからスタートの予約が取りにくくなっているコースが多いことから、予約枠が確保されている会員志向が高まるとともに定着してきました。そのことが会員権購入の増嵩につながっています。
今後は近年の会員志向を一過性の現象で終わらせないためにも、会員の魅力をさらに高めることが大きな課題となってくるのではないでしょうか。