入会条件緩和で名門の相場上昇
日経新聞掲載 2021.5.11 2021.04.27
● 昨年来、関東圏の名門5コースが他クラブ在籍・
推薦者の条件緩和や入会預託金の減額を実施
● 入会しやすく人気化。入会者増え相場も上昇
● ゴルフ場にとっても名義書換の増加、会員の
若返り・クラブの活性化等々良いこと尽くめ
● 他の名門コースに条件緩和波及の可能性も
入会条件の緩和に踏み切る名門コースが相次いでいます。昨年来、関東圏の名門5コース(下表)が条件を緩和しました。緩和の内容は推薦者の在籍年数や人数の減少、入会預託金の減額などですが、直近では戸塚CCが入会預託金を半額に引き下げ注目を集めています。
名門コースは概して入会のハードルが高く入会しにくいケースが少なくありませんが、入会条件を緩和したコースでは入会者が増え、人気化することで会員権相場も大きく上昇しています。条件緩和の公表前と直近の相場を比べると、昨年来条件を緩和した関東圏コースのすべてが値上がりし、中でも府中CCは入会希望者が「他クラブ在籍2年以上」という条件を満たさない場合に受ける審査プレーが年2回から毎月実施になったこともあって、145.5%(2.4倍)もの上昇をみせています。
また、入会預託金を大幅に減額した戸塚、相模原も明確な相場上昇がみられます。上昇の理由は一つだけとは限りませんが、諸費用減額を含めた入会条件の緩和が大きなインパクトとなっているのは間違いありません。
様々なメリットがみられるだけに今後、入会条件の緩和が他の名門コースに拡がる可能性がありそうです。名門コースは新入会者の質を重視する傾向がありますが、門戸を広げて入会後にオリエンテーションを行って入会者の育成を図っているコースもあり、参考にしたいものです。