加速する会員権の品薄状態
日経新聞掲載 2021.02.16
●春のシーズン先取りの買いが加わり注文が殺到
●年会費負担を避ける処分や法人の急ぎ売りは一巡
●1月の買い注文は売りに対して2倍強の規模に
●法人の物色本格化でさらなる品薄の可能性―
●人気化のキーワードは
A):入会条件緩和 B):名変諸費用軽減 C):相場割安感
D):ワーケーション・リゾート 特1):個人人気 特2):法人人気
年明け以降、会員権市場では品薄状態が一段と進む銘柄が目立っています。
会員権マーケットでは、新年度の年会費負担を避ける個人の処分や法人の急ぎ売りが昨年末までに一巡し、売り物が減少しています。その一方で、個人の買い注文は昨年からの勢いを保ったまま、春のゴルフシーズンを先取りする買いが新たに加わり、大変にぎわっています。当社が受けた1月の買い注文の規模は売り注文の2倍強にも達しました。
新型コロナ禍の中で、3密を避ける屋外のアクティビティとしてゴルフが再評価され人気化したことで、ビジター予約の取りづらさにつながり、その結果として会員志向が高まったといえるでしょう。
下表は品薄状態がとくに目立つ主なコースです。もともと引き合いの多い銘柄ではありますが、人気の高い理由を以下のキーワードに分類する事ができそうです。
A:入会条件緩和
B:名変諸費用の軽減
C:相場の割安感
D:ワーケンションの浸透によりリゾートに注目
今後、法人の物色が本格化すると品薄状態がさらに深まるものと思われます。買いが大幅に先行する市場になったことで会員権相場がさらに上伸する可能性がありそうです。購入を検討されている方にとっては早めの対応が望まれます。