回復色強まる11月相場
日経新聞掲載 2020.12.08
〇平均相場0.7%の値上がりで今年最大の上昇
〇年初比では6月以降の盛り返しで▲0.3%に改善
〇300万円以上が大幅に伸び、次いで高額価格帯も
〇名門高額コースを求める法人需要が動き出す
〇注文量最大の70~150万円の価格帯は、
予算上積みのクラスアップ入会が響き一服
〇年度替わり控え年会費値上げコースの売り目立つ
11月に入り、これまで緩やかだった会員権相場の回復色がより鮮明となりました。11月の関東圏平均相場は0.7%の値上がりで、月間では今年最大の上昇となりました。価格帯別では300万円以上が+3.8%と大幅に上昇し、その余波は高額価格帯にも及びました。
年度変わりを控えて年会費を値上げするコースの売りが目立ちましたが、活発な個人の買いに加えて、接待に適した高額名門コースを求める法人の買いが動き出したことが寄与しました。年度締めの時期を迎えていることや、新型コロナウイルスのワクチン開発の進展などに伴う株価の大幅な上昇が法人の動きを促したようです。
これまで相場を下支えしてきた注文量が最も多い70~150万円の価格帯については入会コースのクラスアップもあって一服しましたが、11月末時点で関東圏平均相場の年初比は、6月以降の盛り返しによって▲0.3%(5月末時点では▲1.3%)に改善してきました。
新型コロナウイルス感染の第3波が喧伝されている現在、先行きの不透明感は拭えませんが、法人の動きが出てきたことで相場は新たな段階を迎える可能性もありそうです。