9月は駆け込み期待外れで相場弱含み
WEB掲載 2019.10.01
〇9月の平均相場は前月比・年初比とも▲0.1%
〇名変料込の300万円以上のみ堅調で0.9%上昇
〇先行き不透明な経済情勢下、法人の動きは停滞
〇個人も様子見で、増税前の駆け込み需要は不発
〇消費税率10%時代に入り、当面は調整局面続く
〇法人の下期分の購入や相場底入れ後の買いに期待
消費税増税を間近に控えた9月の会員権市場は買いが伸びきれず、最終週に盛り返しの動きがみられたものの平均相場は前月比、年初比とも▲0.1%となり、今年初めて僅かながら年初の水準を割り込むこととなりました。
世界規模で進行する貿易摩擦に伴って不透明感が拭えない経済情勢を映して法人の動きが鈍かったほか、個人も一定量の買いはあるものの増税前の駆け込み需要が予想外に伸びなかったことが響きました。このため、名変料を含む価格帯では、1%近く値上がりした300万円以上を除いて高額からお手頃まで値下がりを余儀なくされました。
消費税率10%時代に入った10月以降は増税の影響から買いが細る一方で不要コースの処分が増加し、相場の調整が避けられないものと思われます。しかしながら様子見をする個人を中心に、例年、年末から年初に反転する相場のサイクルを見越して、この調整局面こそ買い場だとの見方が広がりつつあるようです。今後は法人の下期分の購入や相場の下値を確認した個人の買い転換が相場を下支えしていくのではないでしょうか。