7月相場弱含むも年初比はプラスを維持
日経新聞掲載 2019.08.05
〇7月は▲0.3%だが年初比では+0.1%
〇70万円未満回復も他の価格帯はすべて苦戦
〇中堅・高額コース、高齢者の処分目立つ
〇法人の買い下期に向けて動き出す
〇個人層の買いは旺盛で買いの規模は高水準
〇買い注文は先行も、相場の行方は景気動向が握る
7月の関東圏平均相場は0.3%の値下がりとなりましたが、年初比では依然として値上がり状態(+0.1%)をキープしました。
7月の価格帯は70万円未満こそ復調しましたが、他の価格帯は苦戦を強いられました。特に中堅・高額価格帯では高齢者の処分が目立ち、法人も新任役員への手当てが一巡し不要コースの処分に転じたことが響きました。
相場には大きく反映されませんでしたが下期の購入に向けた法人の物色は盛んで、個人層の買いも旺盛です。7月の買い注文は前月に比べて25%増加して高水準に達し、売りの1.1倍にのぼっています。
個人の根強い会員志向を支えに買いが先行する市場ですが、夏季休暇シーズンや10月の消費税増税を控えるなど市場を取り巻く環境は不透明です。今後の相場の行方は景気動向が握っているといっていいでしょう。