景気に左右されるゴルフ会員権 上昇のサイクルへ
日経新聞掲載 2018.12.18
○好景気背景に相場は16年12月から続く上昇局面
○ゴルフ会員権相場は、政治経済情勢等に左右される
○過去10年間の相場動向は
リーマンショック、東日本大震災による下降局面
安倍政権発足に伴うアベノミクス効果期待の上昇
会員権譲渡の損益通算廃止、消費税増税での下降
景気の拡大を背景に2年に亘り上昇続く
○年末売り増加で一時下落も、一方買い意欲旺盛で
春高へ
会員権市場は好景気を背景とする業績好調な法人や個人の旺盛な買いに支えられ、会員権相場は16年12月から2年に亘り上昇局面が続いています。とくに今年は例年の秋安を覆し、9~10月も高原状態を保つなど安定感が際立っています。
会員権相場は政治・経済、とくに景気や株価の動向に左右される相場性商品の一つで、上昇と下降を繰り返しています。過去10年間の推移をみると、08年9月のリーマンショック後の景気低迷、11年3月の東日本大震災による停滞を経て、12年12月末の第2次安倍政権の発足によるアベノミクス相場での上昇、14年3月の会員権譲渡の損益通算廃止に向けた処分の拡大、同年4月の消費税増税による買い控えに伴う下降、そして昨年からは景気の拡大を背景とする上昇が現在につながっています。
足元の11月は法人の不要コースの処分や個人の年会費の負担を避ける売りが重なり一時的に値下がりしています。しかしながら年末に近づくにつれて底値を拾う買いや個人のお手頃価格コースの買いが増え、今後、売り一巡後は春のゴルフシーズンに向けた買い需要の盛り上がりも加わり、例年通りの春高に向かうものと思われます。