望まれる適正な年会費の設定
WEB掲載 2018.05.29
●名変料減額に対し年会費の値上げ目立つ。
●ここ数年は名門、今年は人気コースが踏み切る。
●お手頃でも2~5万円中心で数年前に比べ上昇。
●一般ゴルファーの支払限度の水準に接近。
●会員権処分、入会敬遠等で相場の低下招く懸念。
会員制ゴルフ場では近年、入会促進に向けて名変料の減額キャンペーンを展開するケースが増えています。一方、年会費減額はほぼ皆無で逆に値上げが目立っています。ここ数年、名門コースが値上げに踏み切り、今年に入っても太平洋、津久井湖、オリックスグループなどで値上げされています。左掲のグラフにみるように、年会費は会員権価格が高額になるほど水準が高まる傾向にあります。入会総額200万円以下では概ね2~5万円が中心となっていますが2~3年前に比べ水準が高まり、3~5万円といわれる一般ゴルファーの支払い限度に近づいてきています。
年会費はゴルフ場にとっては重要な収入源の一つでしょうが、その値上げは会員にとっては負担が増えることで会員権の処分を誘発し、さらに入会の敬遠によって相場の停滞や値下がりを招きかねません。適正な年会費の設定が望まれます。