会員権相場は4年ぶりに上昇へ
日経新聞掲載 2017.11.21
● 今年の会員権相場は4年ぶりにプラス転換(1.1% 10月時点)。
● 直近ピークは13年。アベノミクス効果で年間で15.9%。
● 14年以降昨年まで続落状態で推移。要因は損益通算廃止、相続税増税、法人の大量処分、高齢者の処分。
● 今年は株高を背景に法人の買い膨らむ。
今年の会員権相場は13年以来4年ぶりで年間ベースの値上がりが見込めそうです。4年前の13年は前年12月の第2次安倍政権の発足に伴うアベノミクス相場で1~6月間で27.3%の値上がり(年間では15.9%の値上がり)となり、直近のピークへと上昇しました。
13年の後半以降は16年まで3年半にわたり下落を余儀なくされています。14年3月いっぱいでの会員権譲渡の損益通算の廃止や15年1月に施行された相続税増税による売りの増加、さらには法人の不要コースの大量処分が追い打ちをかけました。
今年は1月から買いが活発化し一進一退を繰り返しながらも10月まで1.1%の値上がり状態となっています。法人の名門や準名門の積極的な見直し買い、個人の優良及びお手頃良質コースの根強い買いが相場の反転を牽引しています。反発したとはいえ僅かで、13年のピークに比べると平均相場は▲22%の状態で割安感があり、更なる反発の余地が窺えます。