効果大きい入会諸費用の軽減
日経新聞掲載 2017.11.07
● 入会諸費用が会員権価格を上回るコースは全体の約72%(546コース中391コース)。
● 近年中堅・名門の一部で見直し始まる。
● 入会が活発化し会員権市況が改善。
● 会員の若返りで会員・ビジターとも利用者増加。
● 経営内容も充実し健全化に進む。
● 相場上昇で会員権の資産価値高まる。
近年、名義書換料や入会預託金といった入会諸費用を軽減する動きが目立ちます。
かつて会員権相場の10~20%が目安とされていた入会諸費用は、バブル期の相場高騰に伴って値上げされましたが、バブルの崩壊で相場が下落に転じた後も見直しが進んでいません。現在では関東圏546コースの平均入会諸費用は会員権価格の82%の水準で、約72%に当たる391コースでは入会諸費用が会員権価格を上回る状態です。
5年前に東松山が入会諸費用を値下げしたことで入会が活発化し会員の活性化が進んだのを皮切りに、一部の名門や中堅コースで入会諸費用が引き下げられ始めました。
今年8月には小田急電鉄系の富士小山が名義書換料50%引き下げを断行したところ、会員権相場は2倍近くに跳ね上がり、話題になっています。
利用頻度の高い会員が増えるなど効果が現れ始めています。
ゴルフ場にとっては名義書換や利用者の増加による経営健全化、会員にとっては下表の事例でもわかるように相場の値上がりによる資産価値の向上がもたらされます。入会諸費用軽減のさらなる広がりが望まれます。