落ち着きみせるゴルフ場の法的整理
WEB掲載 2017.02.28
昨年のゴルフ場の法的整理申請件数は16件で前年に比べて1件(3コース)減少し、負債総額も33%減少しました。申請の内訳は民事再生法7件、破産4件、特別清算4件、会社更正法1件で、関東圏では難コースとして知られる鹿島の杜CCのほか、メガソーラーなど別事業への転換を図るサンモリッツCC、佐久平CCなどが申請しました。
ゴルフ場の法的整理は平成12年の民事再生法施行を受けて専業大手の申請が相次ぎ14年以降急増しました。その後は徐々に減少していますが、バブル崩壊後の平成3年以降の累計では767件(947コース)を数え、負債総額も17兆円に迫る状態です。
会員の利益を損なう倒産劇が大きな社会問題になったにも拘わらず、会員保護への明確な道筋は未だ見えてきていません。近年は落ち着いてきたとはいえ、会員保護への取り組みを風化させてはならないでしょう。